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システム開発で「やりがい」を持って働ける人の違いって何? 元技術屋社長たちが出した答え【ルーツ・テクノロジーズ】

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ITコンサルティングやシステム開発業務では、会社都合で希望に合わないプロジェクトに配属されたり、クライアントから無理難題を押し付けられたりする人も少なくない。そのような環境下で“日々のやりがい”を感じられずにいるエンジニアも多いのではないだろうか。

そんな人たちの目を覚まさせてくれるのが、ITコンサルティングやシステム開発サポート事業を展開する、株式会社ルーツ・テクノロジーズ代表の小西健一さんだ。

小西さんは「SI業界の悪循環」を断ち切りたいと、約10年前に東証一部上場企業のエンジニアを辞して起業。同社社員には「やりがいを持って、幸せに働いてもらいたい」と話す。

では実際に、システム開発で良い経験を積み、やりがいを持って働けるようになるにはどうすればいいのか。小西さんと、同社で開発部部長としてエンジニアを率いる加藤光位さんに話を聞いた。

ルーツテクノロジーズ

株式会社ルーツ・テクノロジーズ代表 小西健一さん(写真右)
開発部部長 加藤光位さん(写真左)

駒扱いに長時間残業。技術屋社長は立ち上がった

――小西さんは、2013年に「業界の悪循環を断ち切るため」に会社を立ち上げられたと伺いました。当時のSI業界にはどのような問題があったのでしょうか。

小西:今は以前よりマシになったかもしれませんが、2013年頃のエンジニアを取り巻く環境は、お世辞にも良いものとは言えませんでした。

プロジェクトの全体像も知らされないままただの「イチ作業者」として扱われ、長時間残業で疲弊する……。まさに、受託開発のネガティブイメージそのままの環境が横行していたのです。

私はこの構造を根本から変えていきたいと考え、社員が正当に評価され、幸せに働ける会社をつくりたいと決意しました。

今は「テクノロジーで人を幸せにする」という理念を持つプロフェッショナル集団をつくるために、会社として安定した基盤を築いているところです。

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――SI業界でエンジニアが駒扱いされてしまっていたと。ではその背景には、どのような問題があるのでしょうか。現在、実際に現場を見られている加藤さんはどう思われていますか?

加藤:いまも根深くこの問題が存在する背景には、SI業界の中で働く人たちの意識が変わりきっていないことが挙げられるかもしれません。

例えば、エンジニアの中にも、システム開発を「作業」として捉えてしまっている人は多いように感じます。それでは、せっかく業界全体の環境が改善されていったとしても、仕事にやりがいは持ちにくいままになってしまいます。

この仕事の根本のお話をすると、ソフトウエア開発って「最先端でカッコいいもの」というイメージがあるけれど、要は「ものづくり」なんですよ。

開発における「ものづくり」とは、その業界の課題はどこにあり、どのような仕組みで利益を出しているのか。エンドユーザーは何を求めていて、そのニーズをどのように実現していったらいいのか。これらを丁寧にヒアリングし、コミュニケーションを取りながら「こういうものを作りましょう」と合意していく過程に本質があると思います。

しかしその過程を飛ばして、ただの「作業」をしてしまう人が少なくないのが、現状です。

――仕事の本質を理解せずに、作業をしてしまうと。

加藤:ええ。ケーキ作りの作業を例にしてみると分かりやすいかと思います。例えば、あるケーキがどのような目的で作られているのかを知らず、毎日毎日イチゴを乗せるだけの作業をさせられていては、いつまでたっても成長しません。

「このケーキは70歳のおじいちゃんのお誕生日ケーキなんだ」と分かっていれば、「のどに詰まりにくい素材を使おう」とか、「甘さは控えめの方が良いかな」などと考えられる。

もしかしたら、もっと手前の段階で「こういうケーキの方が適しているのでは?」と提案できるかもしれません。

これが分かっていないと、イチゴを乗せるだけのロボットになってしまう。そして、そういう作業しかしたことのない人が部下を持ったときには、「お前は考えなくていい。ただイチゴを乗せていればいいんだ」という指示しかできなくなってしまう。そして本当に「考えずにイチゴを乗せ続ける」エンジニアも生まれてしまうわけです。

小西:こうした悪循環を断ち切って、エンジニアがいきいきと働き、成長できる企業や業界を育てていきたい。それが、われわれルーツ・テクノロジーズの思いです。

「イチ作業者」を脱するためにエンジニアに求められるもの

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――では、「イチ作業者」を脱するにはどうすればいいと思いますか?

加藤:この悪循環を断ち切るには、キャリアの早い段階で「ものづくり」の本質を体得しなければならないと思います。

もちろん、エンジニア個人が「作業の先」をイメージするよう心掛けることも大事ですし、経営層や管理職もエンジニアが「何のための仕事をしているのか」イメージできるようなプロジェクトの全体像を伝える責務があると思います。

お客さまのご要望をただ伺うだけでなく、必要に応じて積極的なご提案もできる。そういうエンジニアへと成長することが、「イチ作業者」扱いから一歩抜け出すために一人一人ができることではないでしょうか。

当社では経営層を始め、マネジャー、メンバーにも、立場に関係なく皆が「ものづくり」の本質を突き詰められる環境づくりに力をいれています。

――「SESやSIでは良いキャリアが積めない」「事業会社の方がスキルアップにつながる」と考える人も一定数いますが、そのようなエンジニア側の意識については、どう思われますか。

小西:メリット、デメリットは個人の考え方次第で、一括りにどちらがエンジニアの成長環境としてよいかは断言できないと思います。

例えば、事業会社に転職したとしても、同じ開発の繰り返しや部分的な作業、新しい技術に関わることができないなどの理由から、希望するキャリアプランに沿わない場合もあると思います。

一方でSESや受託開発でも、新しい技術を習得したり、理想のキャリアプランに沿う案件にアサインしてもらったりすることは可能です。

また同一業界複数社の経験や他業種のシステム開発経験を得ることにより、多くの業務知見や引き出しを増やすこともできるでしょう。

いつかスペシャリストやジェネラリストへの道を歩むとしても、まずはさまざまな技術や業界に触れることで、その中で興味の湧いた分野に突き進んでいけるのです。

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――ルーツ・テクノロジーズでは、エンジニアのアサインをどのように行っているのでしょうか。

小西:エンジニアのスキルを正確に把握した上で、本人の希望するキャリアプランについてしっかり話し合い、対象エンジニアにとって最適な成長手段や方法が何かを明確にし、最適な案件へアサインできるように最大限調整しています。

よって、働く側が「事業会社」か「受託開発・SES」のようなラベルだけを見て判断するのは少しもったいないと思うんですよね。

目標達成で「成長」できる環境に身を置いて

――クライアントが自社内でシステムを構築・運用する、内製化の動きも顕著です。そんな中で、SESやSIのエンジニアにはどのような資質が求められますか?

加藤:会社に対しても、エンジニア個人に対しても、「学ぶ・変化する・成長する姿勢」が求められているように感じます。

そしてエンジニア個人が成長したいのであれば、そのような意識を高めてくれる環境に身を置くことが大切ですね。

中でも、目標設定へのアシストが適切な会社を選ぶことが重要。適切な目標を立てられたら、そこに向かって自然と学び、成長していくことができますから。

ただエンジニアの成長目標は数値化が難しく、特に経験が浅いうちは適切な目標を立てづらいもの。売り上げなのか、技術目標なのか、コミュニケーション面などの定性的な目標なのか……。人には個性がありますから、十把ひとからげに決められるものでもありません。

ですから当社ではエンジニアに対し、「3年後にどうなっていたいか」を軸に目標を立ててもらっています。3年は長いようだけれども、何も考えていないとあっという間にたってしまう。

だからこそシンプルな目標を立て、そこに向かってスモールステップで成長していけるように丁寧に設計し、個人の成長へと導いていきたいと考えているんです。

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小西:最近は特に、目標を達成しないことが癖になっている人が多くなっているように感じます。

会社に言われて目標を立てる。何らかの理由で達成できない。特にフィードバックもないので、次の目標もいい加減に立ててしまう。そしてまた達成できない……このような悪いサイクルにはまってしまう。

こういうことを繰り返していると、人は成長しなくなってしまいます。それならば、どれだけ小さな目標でも良いので、達成する経験をした方がいい

先ほどの逆で、毎回目標を達成するようにしていると、達成しないことがむしろ気持ち悪くなり、自然と努力するようになるのです。

そのため当社では、会社の中長期計画を社員全員に周知した上で、会社が各社員へ期待することを説明して目標を立ててもらうようにしています。

経営層の考えをしっかりと共有することで、エンジニアを「イチ作業者」にせず、主体的に考えてもらうきっかけをつくっているんですよ。

加藤:経営層の考えを知るのは大切ですよね。やはり、会社代表が元気な会社には活気がある。小西さんのように、学ぶモチベーションの高い代表が背中を見せてくれることで、個々人の能力も高まっていく側面はあると思います。

小西:われわれはIT企業とは言え、「ものづくり」の会社。

トレンドをつかみ、技術を高めることはもちろん大事です。でも、その先にあるはずのお客さまの存在を忘れてはいけない

逆に言うと、そこを芯に持ち続けている限りはどのような環境からも学ぶ余地があると思いますし、エンジニアとして成長し続けられるはずです。

――会社側のスタンスはもちろん、エンジニア側の意識改革も求められますね。

小西:ええ。そもそも私は、プロジェクトの成功には三つの要素があると考えているんですよ。

一つ目は、生産管理の基本であるQCD(品質、コスト、納期)を守ること。二つ目は、お客さまはもちろん、受注する側にもしっかりとした利益がでること。そして三つ目は、関わるメンバーが幸せになることです。

これら三つがそろった状態を「成功」と定義するなら、世の中のプロジェクトは6割以上が失敗しているように見えます。特に、三つ目をクリアするのがとにかく難しい。

それでも私たちは、人生の大切な時間を費やすのだから、お客さまはもちろん、関わるメンバー、ひいてはメンバーの家族までもが幸せになれる仕事環境をつくりたいと思っています。

それには先ほどからお話しているように、ただただ作業をする人員になるのではなく、自ら成長を追い求めることが、エンジニアの幸せにつながるのです。

>>株式会社ルーツ・テクノロジーズの採用情報

取材・文/夏野かおる 撮影/赤松洋太 編集/大室倫子

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