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「エネルギーの未来」をつくるエンジニアとは? DX、ビジネスのアジャイル化で激変する東電グループの実態【テプコシステムズ】

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電力自由化以降、各社がしのぎを削るエネルギーテック領域。非資源国の日本では、ウクライナ危機以降の電力不足でますます注目を集めるようになっている。

そんな中、異業種からエネルギーテック業界へと転職するITエンジニアの姿も目立つようになってきた。

東京電力のシステム子会社として40年以上東電グループを支えてきたテプコシステムズは、事業会社やSIer等で経験を積んだエンジニアを積極的に採用している企業の一つだ。

東京電力のビッグデータを生かしたDXに取り組む同社は、再生可能エネルギー(以下、再エネ)や防災などのインフラ改革を通して、安心・安全な次世代のまちづくりに取り組んでいる。

さらに、ビジネスのアジャイル化を促進するべく2023年に同社で新設されたアジャイルセンターには、「デジタルとITの力で社会課題の解決に貢献したいエンジニアたちが、続々と集まっている」と同センター所長の望月大輔さんは言う。

今後エネルギーテック領域で活躍できるエンジニアとは、どのようなスキル、マインドセットを持つ人なのか。

DX推進に向けて本格始動したテプコシステムズの取り組みと合わせて、望月さんと、同センターのデータ分析チームで働く長谷川 祐太さんに聞いた。

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アジャイルセンター所長
望月大輔さん

1998年テプコシステムズに入社。ITアーキテクトとして複数のIT基盤プロジェクトをリードした後、基盤技術部にてマネジャー職に就任。その後、DXソリューション部にて部長職を担った後、2023年にアジャイルセンター所長に就任。現在は、テプコシステムズの開発プロジェクトのみならず、組織全体のアジャイル化に向けてかじ取りを担う

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アジャイルセンター DXソリューション部所属 データ分析チーム所属
長谷川 祐太さん

前職は大手鉄道会社にて土木構造物の検査、データ分析業務に従事。21年12月に、テプコシステムズに入社。アジャイルセンターにてデータ分析チームに配属される。東電グループの各部署のデータをもとにした課題解決を担う。同時に、東電グループ全体で使用するデータ活用プラットフォームの整備やデータ分析に関する社員教育も手掛ける

変わる電力業界。アジャイルセンターは東電変革の「起爆剤」

2015年は、電力業界が大きく変わり始めた年。

政府主導の「電力システム改革」が始まり、発電や電力の小売りが一部の企業の専売特許ではなくなった。

電力が自由化されれば、電力会社は単に電気を届けるだけでは競争に勝てなくなる。この年を境に、多くの電力会社が付加価値のあるサービスを生み出すべく、グループ外のさまざまなパートナー会社との取り組みや、スマートメータの導入などによるアナログからデジタルへの移行、そしてデータ活用を進めるようになった。

約40年にわたり東京電力をITで支えてきたテプコシステムズに初めてDXの波がきたのも、このタイミングだ。

それ以降、DXの推進に取り組んではきたものの、長年東京電力グループの基幹システム開発をメインに手掛けてきたテプコシステムズでは、なかなか新たなテクノロジーやビッグデータを効果的に活用した「利益を生むサービス」づくりに生かせずにいた。

その突破口として23年に立ち上げたのが、アジャイルセンターだ。

以前から東京電力グループでは、3年先を見越した投資計画をもとにウォーターフォール的な開発を行ってきたが、そのスピード感でDXを実現するのは難しい。

企業としての競争力を高めるには、「グループ全体が予算ありきではなく、課題ありきで価値を生み出す組織に生まれ変わる必要があった」とアジャイルセンター所長の望月さんは言う。

テプコシステムズ

「システム開発はもとより、ビジネスそのものをアジャイルで行っていけるように変え、スピーディーに決断していく

そんな体制を築くために、アジャイルセンターという独立した組織をつくり、東京電力グループの業務の仕組みそのものを変革していく伴走者になることにしました」(望月さん)

「カーボンニュートラル」「防災」分野を皮切りに、エネルギーの未来を切り開く

現在、東電グループの基幹システムの保守・改良に関する業務をメインで手掛けているテプコシステムズ。

今後、「異業種企業との協創事業をさらに増やしていくことで、ビジネスの二本柱をつくっていきたい」と望月さんは話す。

異業種との協創事業の中でも今最も注力しているテーマが、再エネ(カーボンニュートラル)だ。

「例えば、CO2の排出量を削減するためには、電気自動車の普及が有効です。しかし、電気自動車の利用に必要な充電ステーションをコストや効率性を考慮して設置する必要も出てきます。

そこでわれわれは、街中に配置された充電ステーションを、地域の皆さんに共同で利用してもらえるような街づくりにつながる取り組みを東電とともに始めました。

すでに静岡県沼津市では、日産と合同での実証実験がスタート。このプロジェクトにおいてわれわれは、ユーザーが使用するアプリケーションの開発に携わっています」(望月さん)

テプコシステムズ

テプコシステムズが、もう一つ注力しているのが防災分野への取り組みだ。

発端となったのは、19年に千葉県南部を直撃した台風。約20日間に及ぶ停電という甚大な被害を引き起こしてしまった反省から、レジリエンス強化に向けた情報収集もサポートするITツールを開発した。

「防災はスピードが命。例えば、電線に何かが引っかかっていたりすると、それだけで大きな事故につながることもあります。

しかし、発見した人がカスタマーセンターに電話をかけ、連絡を受けた担当者が現場を見に行き、対処する必要があるかどうかを判断して……というフローを踏まねばならず、どうしてもリードタイムが長くなってしまっていました。

そこで、発見した人がスマホで撮影した現場写真を東京電力に送付し、作業員がすぐに対応できるシステムを開発。これは“小さな防災”ではありますが、ITの力で安心・安全な街づくりに貢献することにつながると考えています」(望月さん)

アジャイルセンターの目下の目標は、データ活用を推進していくためのプラットフォームを作り、デジタル活用が十分に行える環境を整え、さらにはこのプラットフォーム上での共創活動によりサービスを創出することだ。

今後は、昨年パートナーとなったSAFe社製のアジャイルフレームワークを本格的に活用していく。

DXを推進していく基盤が整いつつあるテプコシステムズが実現していきたいエネルギーの未来について、望月さんは「個人的な考えですが」と前置きした上で、次のように語った。

「私たちの業務のコアにあるのは、『地域貢献と稼ぐ力の両輪の活動を通じて利益を得る』という考えです。テプコシステムズが作ったビジネスプラットフォームに多様なプレーヤーが関わって、ともに地域貢献をしながら利益を得られる仕組みをつくっていくこと。

例えばテプコシステムズが開発したスーパーアプリ上で家庭のエネルギーをコントロールしたり、地産地消といったエリア内での効率的なエネルギーマネジメントを手軽にできたりする世の中を実現したいです」(望月さん)

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「保守的な会社」のイメージが180度変わった

東電の業務変革への第一歩として生まれたアジャイルセンターだが、その風土も非常にチャレンジングだ。

「最初はお堅い社風なのかなと思っていたけれど、チャレンジングかつオープンな社風に引かれて入社した」と語るのは、22年1月に入社し、アジャイルセンターのデータ分析チームで活躍する長谷川祐太さんだ。

長谷川さんは前職の鉄道会社で、土木構造物の検査で得られたデータの分析を担っていた経験から、よりデータ分析を極めるべくテプコシステムズに入社。中途採用の選考を経て、保守的なイメージが払拭されたという。

「面接では、新しいことにどんどん挑戦していく会社のスタンスや、社員の提案を積極的に聞こうとする姿勢が伝わってきました。

新しいチャレンジをしながら、多くの人の役に立てる公共分野の発展にエンジニアとして貢献していけるのは、魅力的でしたね」(長谷川さん)

テプコシステムズ

入社後には、若手エンジニアの挑戦を後押しする風土が醸成されているアジャイルセンターにおいて、さまざまなチャレンジを行ってきた。

「データ分析チームでは、データ分析を通して、東電グループが抱える各部門の課題を解決したり、東電グループ全体で使用しているデータ活用プラットフォームを整備したりする業務を主に担っています。

しかし、プラットホームがあっても社員がそれを生かせなければ意味がないなと思ったんです。

そこで、各部門の社員にそのプラットホームを活用してデータ分析のやり方をレクチャーするコミュニティーを立ち上げました」(長谷川さん)

そうしてできたのが、社内のあらゆる部署の社員が参加できるブートキャンプだ。

「このブートキャンプでは、私たちと一緒に自分の部署の課題をデータ分析で解決する方法を体験してもらいました。

データ分析に関する基礎的なやり方を学ぶだけでなく、『もっとこんなことにもデータ分析を活用できるのでは?』と考える姿勢を持ってもらえたのは、一つの成果でした」(長谷川さん)

長谷川さんによれば、このようなコミュニティーの立ち上げは、アジャイルセンターの中だけでも複数行われているという。

例えば、ローコードでアプリ開発を行うコミュニティーや、今話題の生成AIに関して学び、導入を検討するコミュニティーなど、さまざまなプログラムが社員発信でスタートしている。

「手を上げれば自分のやりたいことをどんどん進められるので、挑戦意欲が湧いてきますね」(長谷川さん)

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「共感力」の高いエンジニアが未来のエネルギーテックを育てる

アジャイルセンターでは現在48人のエンジニアやデータサイエンティストが働いている。その特徴を長谷川さんは次のように語る。

「この組織に集まっているのは『自分たちがこの会社を、東電グループを変えていかないと』という意志を持つ人たちです。エンジニアに高い志があるからこそ、一人一人のスキルが幅広い分野に及んでいます」(長谷川さん)

課題解決に貢献するために必要なのは、最適なものを選び取れる視野の広さだ。そのため、アジャイルセンターのエンジニアには、常に最新の知識を学習する姿勢が求められる。

その上で長谷川さんは「大切なのは、自分の専門に固執せず、さまざまな領域に興味を持てるかどうか」だと言う。

「エネルギー領域も、DX関連のテクノロジーも、日々進歩しています。そんな中で、自分の得意分野だけに固執せず、新しい情報をキャッチアップして、『それを使って何かをやってみよう』と声を上げられる人は強いです。

最近の例で言うと、『ChatGPT』を業務に取り入れる方法をスピーディーに提案できたり、新しい技術やツールが登場したときに業務の中でどのように生かせるのか検討・検証できたりするような人が活躍していますね」(長谷川)

テプコシステムズ

加えて望月さんは、エンジニアが「共感力」を持つことの大切さを強調する。

「エネルギー領域は社会インフラを支える仕事だからこそ、ともにプロジェクトを進めていく東電グループの社員や社外のビジネスパートナーとの『共感力』がプロジェクトを成功へと導きます。

安心・安全な社会をつくっていくために各関係者が目線を合わせ、その上で相手が何を求めているかを正しくキャッチアップすることが大切です。

前述したEVの充電ステーションを例にとると、地域で普及させていくために、アプリケーション開発を担う当社は何をすべきなのか。

実現したい未来に向けて、ビジネスパートナーたちと同じ志を持つことができれば、コミュニケーションエラーを起こさず、スピーディーにプロジェクトを進めることができます。

この『共感力』は、メンバー全員で考えたアジャイルセンターのプリンシプル(基本姿勢)にも組み込まれていて、私たちが最も大切にしている姿勢です」(望月さん)

チャレンジ精神にあふれ、高い志と共感力を持つエンジニアたちが切り開いていく、エネルギーテックの未来。きっと私たちの生活に安心・安全・快適をもたらしてくれるはずだ。

テプコシステムズ

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取材・文/一本麻衣 撮影/桑原美樹 編集/光谷麻里(編集部)

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