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キャディばんくし・Sansan藤倉成太・ZOZO瀬尾直利が回答! エンジニアとして成長するために3年目でしておくべきことは?【聴くエンジニアtype Vol.1】

働き方

エンジニアtypeが運営する音声コンテンツ『聴くエンジニアtype』の内容を書き起こし! エンジニア読者が抱える仕事やキャリアのお悩みに、注目企業のCTOやさまざまな領域の第一線で活躍する技術者が回答します
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記念すべき第一回、読者からの相談に答えてくれるのは「ばんくし」の愛称でおなじみ、キャディのTech Lead・河合俊典さん、Sansanの執行役員/技術本部 海外開発拠点設立準備室 室長・藤倉成太さん、ZOZOの技術本部 本部長 兼 VPoE・瀬尾直利さんの三名。

河合さんの進行のもと、20代前半の若手エンジニアからの相談に回答してくれた。

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【MC】
キャディ株式会社 Tech Lead
河合俊典(ばんくし)さん(@vaaaaanquish

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【Speaker】
Sansan株式会社 執行役員/技術本部 インフラ戦略部 部長/同 海外開発拠点設立準備室 室長
藤倉成太さん(@sigemoto

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【Speaker】
株式会社ZOZO 技術本部 本部長 兼 VPoE
瀬尾直利さん(@sonots

【今回の相談】

Kさん(22歳/男性)

現在エンジニア3年目です。エンジニアとして成長するために、新人時代に何を身につけるべきでしょうか。また、皆さんが新人時代にしていたことはありますか?

新人エンジニアがすべきは「信頼貯金」をためること

河合:新人時代に何を身につけたらいいか、という相談ですね。瀬尾さん、いかがですか?

瀬尾:「何を身に付けるか」というよりも、任された仕事をきっちりやることが大事な時期かなと思います。

上司の期待にしっかり応えて信頼貯金をため、できれば期待を超える結果を出す。すると次は一段上の仕事を任されるようになるので、よりハイレベルな経験が積めるようになり、ポジティブループに入れるのです。

河合:なるほど、ありがとうございます。藤倉さんはどう思いますか?

藤倉:私の場合、若手のころから優秀な先輩方に囲まれていたんですよね。

ミーティングや仕事の会話をする中で分からないことも多かったですし、自分より先輩の方が圧倒的に詳しいと感じることが日常的に発生していた。なので、先輩に追いつけていないと感じる部分を全部つぶしていくようにしていました。

当時はネットワーク系のミドルウエアの仕事をしていたのですが、一つ上の先輩がそのTCP/IPの仕様にめちゃくちゃ詳しかったんです。当たり前のようにパケットキャプチャをしていて、普通にバイナリを読むんですよ。

「これはまねできない」と思ったりもしましたが、それでも可能な限り近付けるように努力しました。

ミーティングでは、上司たちの会話にきちんとついていって、レスポンスもしっかりするように意識していましたね。「自分もチームに貢献できる」ということを証明したかったので。

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河合:エンジニア3年目というと、少しずつ周りと自分の差が見えてくる頃ですよね。何も分からなかった状態から、先輩がどういうことで活躍しているのかが見えてくる時期かなと。

私自身も振り返って考えると、お二人のお話にも共通していたように、一つ上にいく、期待を超えていくという点を重視していたと思います。

期待を超えていくためには、どうすべきなのでしょうか?

瀬尾:まずは上司が何を期待しているのか、しっかりすり合わせること。期待値がどこにあるのかを把握して、その上で一歩踏み込む意識を持つことが必要です。

また、チームで動いていると、時にはこぼれ球のような業務が出てくることがあります。それを積極的に取りに行くような姿勢を持っておくと、いつか一歩期待を超えた動きにつながるんじゃないかなと思います。

河合:上司の期待値を把握するためには、密なコミュニケーションが必要ですよね。

瀬尾:そうですね。なので、ZOZOでは1on1制度を設けて、上司と毎週30分、1対1で面談する場を持つようにしています。こういった仕組みがあるとコミュニケーションが取りやすくなりますから。

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河合:1on1ではどのような話をするんですか?

瀬尾:仕事で困っていることを上司に相談する場合もありますし、時にはプライベートな話もしますよ。

対話する中で、3カ月に1回くらい「私に期待していることはありますか」と質問すると、「こういうことも実はやってほしいんだよね」という答えが上司から返ってくることもあるのではないでしょうか。

河合:良いコミュニケーションをするには自己開示も大切になってきますよね。

瀬尾:はい。上司からも部下からも、お互いに自己開示することが信頼関係の基礎になると思います。

がむしゃらに学ぶ姿勢がチャンスを引き寄せる

河合:藤倉さんのお話もより詳しく聞かせてください。先ほどのお話からは、自分から吸収しにいく姿勢を大切にしている様子が窺えました。新人にとって大切なことですよね。

藤倉:当時は無意識だったのですが、自分が知らないことを知る、ということがすごく好きだったんですよね。

この業界には山ほどある「先輩が知っていて自分が知らないこと」を取っ掛かりにしていたんだろうなと今になって思います。

自分はストイックな性格ではないのですが、「片っ端からやるぞ」とモチベーションを上げていました。

技術書は毎日毎日読んでいましたしね。先ほどのTCP/IPの仕様を例にするなら、若手の頃のバイブルだった『マスタリングTCP/IP』シリーズを、ボロボロになるまで読み込んでました。

ただ正直なところ、視座が高かったというわけでもないんです。

単純に「知りたい」「他の人に負けたくない」「追い付きたい」という気持ちがやる気を引き出していた。結果的に、その行動を見た周りの方から「あいつ勉強してるからこれもやらせてみようかな」と思ってもらえるような信頼につながったのだと思います。

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河合:お二人のお話を聞くと、「信頼を得る」ことが重要なポイントとして共通していますね。

今回の相談では「新人時代に身に付けるべきこと」も質問されていますが、いかがでしょうか? 学んでおくべき技術などあればお伺いしたいです。

瀬尾:3年目となると業務にも慣れた頃ですよね。とすると、そろそろ体系的な知識というか、長く使える技術を学ぶといいでしょう。

藤倉さんのお話で出てきたTCP/IPもそうですし、 私が若手だった頃はLinuxだったり、長く使える技術を見極めて、その分野のコンピューターサイエンスの知識を身につけていこうとしていました。

河合:おすすめの勉強の方法はありますか?

瀬尾:藤倉さんがバイブルとおっしゃっていた『マスタリングTCP/IP』シリーズのように、特定の分野について書かれた著名な本がいいですね。分厚い鈍器みたいな本を読み進めていくことが大事ですし、それが結局近道になると思います。

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6月25日(日)『聴くエンジニアtype』公開収録を赤坂で開催!

ポッドキャストチャンネル『聴くエンジニアtype』初の公開収録を東京赤坂の会場で開催します。MCのばんくしさんをはじめ、澤 円さん、池澤あやかさん、小城 久美子さん、増井 雄一郎さんが、エンジニアから寄せられた仕事・転職・キャリアの悩みに回答。収録後には懇親会や、書籍サイン会も開催予定です!
※公開収録はエンジニアtype主催のテックキャリアカンファレンス『ECDW2023』の中のコンテンツとして開催いたします

>>エントリーはこちら(ECDW2023特設ページ)

【開催場所】
〒107-0052 東京都港区赤坂2-5-1 S-GATE赤坂山王ビル 5階
株式会社キャリアデザインセンター 赤坂山王オフィス

【参加費】
無料
※懇親会は15:30~30分程度の予定です
※懇親会への参加は自由です

【定員】
60名(先着)

【エントリー方法】
以下より詳細をご確認の上、エントリーフォームより必要事項をご記入の上エントリーください。

>>エントリーはこちら(ECDW2023特設ページ)

聴くエンジニアtype

文/まゆ

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