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連休を「無駄に過ごした」と落ち込むエンジニアへ。澤円が教える、自己嫌悪を解きほぐす“テキトーなアウトプット”のススメ

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澤円の「モヤモヤ言語化ラボ」

元・日本マイクロソフト業務執行役員であり、“プレゼンの神”こと、澤円さんが、エンジニア読者のモヤモヤや気になるニュースを、分かりやすく“言語化”。「どう考えたらいいか分からない」を「そう考えればいいのか」に変える、頭と心の整理の場です。あなたが前に進むためのヒントを一緒に見つけていきましょう。

皆さんこんにちは、澤です。

今回の相談者さんは、連休中になかなか自己研鑽できないことで、落ち込んでしまうようです。

相談内容

せっかくの夏休み、「まとまった時間で技術書を読破しよう」「個人開発を進めよう」と意気込んでいました。

しかし、連休が終わってみれば、日頃の疲労からだらだらと過ごしてしまい、予定していたタスクはほぼ手つかずのまま。SNSを開けば、連休をフル活用して成果を上げている知人たちの投稿が目に入り、強い自己嫌悪に襲われます。

単に休んでしまったこと以上に、「自分で立てた計画すら実行できなかった不甲斐なさ」と「この連休を活かせなかった」という焦りで気持ちが沈んでいます。この「連休終わりの敗北感」。どう思考を整理すれば、前を向いて業務に戻れるでしょうか。

ここで、ちょっと古典的ネットミームのセリフを言わせてください。

「おっと、ボクの悪口はそこまでだ」

ボクのことじゃんコレ。
見てたんでしょ、きっとそうに違いない!
ってくらい、ボクもこんなことによくなります。
むしろ、毎回なるといってもいいくらい。

このお盆期間中、珍しく夏休みを一週間確保したんですけど、毎日ビールたらふく飲んで、明け方近くまでゲームやって動画見て、昼まで寝てましたよ。

なんてダメなんだ!こんなんじゃダメだ!
ボクの仲間がいて安心しました!
もうこのスタイルで生きていきましょう!

……って、これじゃ相談回答になってないですねw

そもそも休日に「自己研鑽」は本当に必要なのか?

実際のところ、ボクもしょっちゅう「またやっちゃったー」って自己嫌悪になってますよ。もっとできることあったんじゃないかなと。

でも、休みの日に何かのタスクをやるって、本当に人生に必要なものなんですかね?

休みって、自分を解放することが一番大事な気がします。少なくとも相談者さんは「いやなこと」はしてないんじゃないでしょうか。

休みの日は「いやなこと」や「気が進まないこと」に時間を使わないのが一番基本だと思うのです。何せ、普段仕事をしているとどうしても「いやなこと」や「気が進まないこと」に時間を使わなければならないですよね。

ただ、その行動には一定の報酬が見込めるので「まぁいいか」と思うこともできます。でも、休みの日はその報酬が必ずしも紐づいているわけではないですよね。

もちろん、「自己研鑽はそういうものではない」というストイックな考えの方もおられるでしょう。立派です。尊敬します。

でも世の中、そうでない人もいるわけです。そんな人たちに勇気を与えるのも、ボクの役割と認識してます(仲間だし)。

挫折の犯人は「完璧主義」。脱出のカギは“テキトーな発信”

ということで、ダラダラ過ごすのは、基本的行動として許容範囲に入れちゃいましょう。

その上で、「ちょっと欲張るなら」という話をします。

相談者さんは『せっかくの夏休み、「まとまった時間で技術書を読破しよう」「個人開発を進めよう」と意気込んでいました』とおっしゃっておられました。

この二つに共通しているのは「自己完結している」ってことですね。技術書を読むのも、個人開発するのも、自分の中だけでクローズしています。

ここはひとつ、アウトプット前提で考えてみるといいかもしれません。

「SNSを開けば、連休をフル活用して成果を上げている知人たちの投稿が目に入り、強い自己嫌悪に襲われます」とおっしゃっていましたが、気負わずにかるーーく「SNSに投稿する側」に寄ってみるのもアリかなって思います。

Xに投稿してもいいし、短めのコラムをQiitaやnoteにアップしてもいいし。内容が濃くなくてもいいんです。「休み中にこんなことやろうかなって思ってる」って宣言するだけでも全くもって問題なしです。

そして、できなかったら「またゲームやって過ごしちゃった……」とポストしたら、ボクみたいに「わー、仲間だ!」と喜ぶ人が現れるかもしれません。

でもって、もし万が一ちょっとでもやる気が出ちゃったら、ほんの少し本を読んでその感想をポストしてもいいし、数行書いたコードを公開してもいいし。

われわれのようなダラダラしがちな人間にとっての一番の敵は「完璧主義」です。「世の中に出すなら完璧なものを」って思ってしまうと、一歩目を踏み出すのが超怖くなりますよね。なので、「テキトーでいいからちょっと出しちゃえ」くらいでいいと思います。

1行のアウトプットが、脳に「新しい問い」を生み出す

ボクは幸いなことにアウトプットの機会をたくさんいただいてます。(このコラムもその一つですね)

毎日Voicyという音声プラットフォームで配信もしてますし、記事もぼちぼち書いてます。
Xもそれなりにポストしてます。

でも、そんなにめちゃくちゃ気合い入れてるわけではなくて、片手間にできることをしよう、くらいの意識でやってます。そうやってアウトプットすると、脳内にちょっとした隙間ができる感覚があります。アウトプットした結果、自分の「知らないこと」に気がつくのです。

先日、休み中の配信でてんとう虫のことを思いついて話しました。

その時にふと「あれ? てんとう虫には益虫と害虫がいたよな、割合ってどのくらいなんだ?」って疑問が湧きました。そこでGeminiさんに聞いてみたところ、日本には180種類くらいのてんとう虫がいるそうで、そのうちのほとんどが益虫=害虫や病原菌を食べてくれるてんとう虫で、野菜などを食い荒らすてんとう虫は8種類だけというのが、園芸業者さんたちの常識だそうです。

これも、ちょっとしたアウトプットにほんの少しの好奇心をブレンドしただけで行き着いた雑学です。このことを知っただけでも、ダラダラ休暇の中で得るものがあったってわけです。

ということで、お互いついついダラダラしがちな人生を送っておりますが、前を向いて進んでいきましょう!


澤円 書籍 The Giver 人を動かす方程式
The Giver 人を動かす方程式(文藝春秋)

AI時代のできる人は、Giver(=与える人)である

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株式会社圓窓 代表取締役
澤 円(@madoka510)

立教大学経済学部卒。生命保険のIT子会社勤務を経て、1997年、日本マイクロソフトに転職、2020年8月に退職し、現在に至る。プレゼンテーションに関する講演多数。武蔵野大学専任教員。数多くのベンチャー企業の顧問を務める。 著書:『外資系エリートのシンプルな伝え方』(中経出版)/『伝説マネジャーの 世界No.1プレゼン術』(ダイヤモンド社)/『未来を創るプレゼン 最高の「表現力」と「伝え方」』(プレジデント社)/『「疑う」から始める。これからの時代を生き抜く思考・行動の源泉』(アスコム社)/『「やめる」という選択』(日経BP社) Voicyチャンネル:澤円の深夜の福音ラジオ オンラインサロン:自分コンテンツ化 プロジェクトルーム

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